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特例子会社とサテライトオフィスの違いとは?メリット・デメリットや選び方を解説

公開日: 更新日:
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特例子会社とサテライトオフィスの違いとは?メリット・デメリットや選び方を解説

大企業で障害者雇用の拡大を進める中で、本社の受け入れ枠が限界に近づき、特例子会社やサテライトオフィスといった新たな雇用形態の導入を検討しているプロジェクト責任者や人事担当者の方は多いのではないでしょうか。

どちらも雇用率の達成には有効な手段ですが、組織のあり方やマネジメントの手法には決定的な違いがあり、自社に合わない形態を選ぶと、後々になって帰属意識の低下や業務の枯渇といった実務課題に直面することになります。

この記事では、特例子会社とサテライトオフィスの違いを冷静に比較し、それぞれのメリット・デメリットから自社に適した雇用形態を選ぶ基準、さらには既存組織の体制を強化する本質的な解決策までを解説します。

この記事では、主に以下の3つのポイントについて詳しく解説します。

💡この記事でわかること
・特例子会社は会社を分ける制度、サテライトオフィスは勤務場所を分ける形態
・サテライトオフィスは低コストだが帰属意識の低下やキャリアの壁が課題
・切り離すだけでなく、伴走支援を得て既存組織での受け入れを強化することも可能

特例子会社とサテライトオフィスの決定的な違いとは

障害者雇用の枠組みとして比較されやすい両者ですが、そのアプローチは根本的に異なります。まずはそれぞれの定義と違いを整理しましょう。

特例子会社は会社組織を分ける制度

特例子会社は、障害のある方が働きやすいように配慮した別法人を立ち上げるアプローチです。主な特徴は以下の通りです。

  • 親会社とは別の法人を設立し、独自の就業規則や給与体系を適用する
  • 厚生労働大臣の認定を受けることで、親会社と実雇用率を通算できる
  • 雇用元が特例子会社となるため、マネジメントの主体も特例子会社の社員となる

参考:厚生労働省|特例子会社制度の概要

サテライトオフィス型は働く場所を分ける雇用形態

一方のサテライトオフィス型は、別会社を作るのではなく、働く空間だけを外部に設けるアプローチです。主な特徴は以下の通りです。

  • 雇用元は自社である親会社のまま
  • 外部の就労支援企業などが運営する、支援員が常駐する専用ワークスペースを借りて勤務
  • 労務管理や業務の指示は自社が行い、日常的な体調管理などを外部の支援員がサポート

【比較表】設立要件や初期コストなどの違い

両者の違いを、コストやマネジメントの観点から比較表で整理しました。

比較項目 特例子会社 サテライトオフィス
組織の形態 親会社とは別の法人となる子会社 自社の従業員として場所のみ外部を利用
初期コスト 非常に高い。オフィス開設やバリアフリー化などが必要 比較的低い。外部施設の利用料のみ
認定要件 厚生労働大臣の厳しい認定要件がある 特別な国からの認定は不要
マネジメント主体 自社である特例子会社の専門スタッフが担う 自社と外部に常駐する支援スタッフで分担する

【徹底比較】特例子会社とサテライトオフィスのメリット・デメリット

どちらの雇用形態も法定雇用率の達成には有効ですが、企業側が得られるメリットと直面する実務課題は大きく異なります。

特例子会社のメリットとデメリット

資本力がある企業にとって強力な一手となる反面、持続のハードルが高いのも事実です。

  • 主なメリット
    関連会社を含めたグループ全体での雇用率合算や、独自の人事制度による抜本的な体制構築が可能です。
  • 主なデメリット
    設立費用などの莫大な初期コストに加え、設立後も親会社から定型業務を継続して創出し続けなければならないという重い課題があります。

特例子会社単体の深いメリット・デメリットや、設立後の実務課題のさらに詳しい解説については、以下の記事を参考にしてください。

こちらの記事も読まれています「特例子会社 メリット デメリット」に関する記事

サテライトオフィス型のメリット・デメリット

特例子会社のハードルを下げる有効な選択肢ですが、遠隔で働くからこそ生じるリスクがあります。

  • 主なメリット
    バリアフリー設備投資などが不要で、スピーディーかつ低コストで雇用環境を構築できます。
  • 主なデメリット
    本社に出社しないため企業への帰属意識が低下しやすく、業務が限定されるためキャリアアップが難しいという実務課題があります。

自社に合うのはどっち?雇用形態を選ぶ際の基準

ここまで解説した違いとメリット・デメリットを踏まえ、自社の状況に合わせて客観的に判断するための基準を整理します。

特例子会社が向いている企業の特徴

特例子会社の設立は、以下のような豊富なリソースと業務量を持つ大企業に向いています。

  • 潤沢な資金があり、初期投資を回収できる見込みがある
  • 数百人規模の採用計画を見据えている
  • データ入力や事務処理など、特例子会社に継続的に切り出せる定型業務が社内に豊富

参考:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)|特例子会社の実態に関する調査研究

サテライトオフィス型が向いている企業の特徴

サテライトオフィス型は、初期投資を抑えつつ、物理的な環境要因をクリアしたい企業に向いています。

  • 本社のオフィスが古く、バリアフリー対応などの環境整備が難しい
  • 地方の優秀な人材を活用し、採用の母集団を拡大したい
  • 専門の支援員を自社でゼロから採用や育成をするリソースが不足している

外部の「農園型雇用(代行ビジネス)」を検討する際の留意点

なお、働く場所を外部に設ける第3の選択肢として、農園型雇用もあります。 ただし、農園型雇用は現在本業との関わりが薄くなってしまう課題感
が指摘されており、厚生労働省や国会の場では「雇用の質が担保されているか」「自社の本業との関連性がなく、単なる数合わせではないか」といった点が議論されている点には留意しましょう。

安易な導入は避け、自社の理念と照らし合わせて慎重に検討する必要があります。農園型雇用の仕組みや賛否については、以下の記事も参考にしてください。

こちらの記事も読まれています「障害者 農園」に関する記事

参考:厚生労働省|「労働政策審議会障害者雇用分科会」資料

会社や場所を切り離す前に、既存組織での定着を検討しよう

ここまで、特例子会社やサテライトオフィスなどの特徴を比較してきましたが、会社や場所を物理的に分けることが常に最善の解決策とは限りません。

特例子会社やサテライトオフィスが抱えるインクルージョンの壁

物理的や組織的に切り離す手法は、法定雇用率という採用数の確保には非常に有効です。

しかしその一方で、障害のある社員と障害のない社員が共に働くインクルージョンの実現や、本人のスキルを自社の本業に直接還元してもらうという観点では、大きな課題が残ります。

既存の部署で本業に貢献してもらうという選択肢

もし、受け入れ体制を作るのが難しいという理由だけで外部への切り離しを検討しているのであれば、一度立ち止まる必要があります。

本人のスキルを見極め、適切な業務の切り出しとマネジメントのサポートがあれば、本社などの既存の各部署で共に働き、本業の利益に貢献してもらうことは十分に可能です。

スキルを活かした配置と定着を叶える伴走支援

既存組織での受け入れに不安を抱える企業様には、外部の場所に切り離さず、社内での定着を可能にする「かべなし」の伴走支援が有効です。現場の負担を最小限に抑えながら、以下のサポートを提供します。

採用から定着までをカバーするワンストップサポート

単なる人材紹介にとどまらず、社内体制の構築から入社後のフォローまで、以下の3ステップでプロが間に入って解決します。

  • ステップ1・体制構築
    各部署の業務をヒアリングし、本人のスキルを活かしつつ現場の負担にならない業務の切り出しと環境整備をご提案します
  • ステップ2・採用支援
    単純作業だけでなく、専門性を重視した求職者をご紹介し、面接設定や面接同行を通じて配慮水準のすり合わせを代行します
  • ステップ3・定着支援
    入社後も専門スタッフが定期面談を実施し、現場のリーダーが抱えるマネジメントや定着課題の解決に継続して伴走します

本社での受け入れ枠が限界かもしれない、本業に貢献できる人材を採用したいとお悩みのご担当者様は、ぜひお気軽にご相談ください。別会社や別拠点に頼らない、本質的な雇用体制の構築をご提案いたします。

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※掲載内容はすべて記事公開時点のものです。
かべなしメディア編集部
この記事の監修者
かべなしメディア編集部 株式会社エス・エム・エス

就労移行支援事業所の管理者経験者監修のもと、正しい法令知識と採用・定着などの実務に役立つ情報を発信中です。企業と障害のある方をつなぐ立ち位置で、双方がWin-Winとなる情報提供を心がけています。